わが逃走[86]御茶ノ水フィルムライカ倶楽部撮影会の巻/齋藤 浩

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以前ひょんなことから憧れのカメラ『ライカM3』を手に入れたのをきっかけに私の周りの"趣味のひとたち"が集い、『御茶ノ水フィルムライカ倶楽部』が結成された。

毎月一回都内某所に集まって、ビールを飲みながら狭く深い話題で盛り上がってた訳だが、この度4回目にして初めて撮影会! が開催されることとなった。

という訳で、当日の模様を大ざっぱにほどほどにご報告いたす所存。ちなみに何故「ぎっちり詳しく」ではなく「大ざっぱにほどほどに」であるかというと、突然仕事が忙しくなってしまい、睡眠時間が激減しているからです。

このご時世に仕事が忙しいってのはとてもシアワセであるともいえますが、仕事が来ないときはまったく来ないので、平均してみれば"ややヒマ"ってことですね。

こんなに忙しいのに"ややヒマ"とはひとをおちょくるのもいい加減にしろ!と言いたくなります。ほんと、なんなんだろうね、『平均』て。オレは高校生のときに平均点が80点の数学のテストで20点取ったことがあるのだが、たとえば5人のクラスでオレ以外のヤツが95点なら平均80点ということになる。でも逆に4人が20点なら平均点は35点だ。なるほど、そう考えると心強いな。

などと思考が訳わかんない方向に向かってしまう前に、ご報告を始めましょう。



6月5日(日)10:00、都電荒川線早稲田電停前集合。
まずはプロダクトデザイナーのI氏とグラフィックデザイナーのgちゃん、そしてオレ、及び極親しい間柄の年上の女性Aさんの4名で散歩開始。

当然のことながら、全員ライカのフィルムカメラを持参。ちなみに会の規則では、ライカであれば借り物だろうがプラスチック製であろうがなんでもアリってことになっている。

周囲にはイイ感じの坂道多数。絶妙なS字を描く豊坂をはじめ、昭和な雰囲気の建築を堪能。しかし、このあたりで撮った写真は軒並み露出オーバーでした。露出計を信用しすぎたかなあ。

その後、日無坂をのぼり
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富士見坂との合流地点で撮影。
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相変わらずいい景色である。一度晴れた正月に来てみたいなあ。その後鬼子母神周辺を散歩した後、
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都電に乗って庚申塚で下車。

おばあちゃんの原宿・地蔵通り商店街を歩きながらテキトーなところで昼食。それにしても赤パンツやら虎の刺繍のシャツ等、一体何故? と思われるような商品が所狭しと並び片っ端から売れていくのは、実にインパクトのある光景であった。せっかくライカ持ってるのに、圧倒されてシャッター押せず。アホですな。

そうこうしてるうちに、元写真家で建築事務所代表のK氏が合流。再び都電に乗り飛鳥山で下車、路面区間の都電を鑑賞。やはり路面電車は路面が似合うぜ。とくに歩道橋から眺める電車と自動車の動きの対比には、独特の構造美を感じてしまう。
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その後、アールデコっぽい音無橋を下から眺めていると屹立する奇妙な突起物を発見。
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珍妙な角度、絶妙な形状。近くに『子供が盗撮される被害が増えています。ご注意を。』という張り紙があった。

飛鳥山公園をぶらぶら散策した後、再び都電に乗車。梶原にて銘菓『都電もなか』を購入。都電をかたどったパッケージが実にキュート! それにしても東京の西と東とでは景色も空気もぜんぜん違うなー。ものすごい近所なのにものすごい観光気分を味わえる。

さらに隣の荒川車庫でも下車。車庫にて待機する車両を門の外から眺める。ふと足下を見ると道路に埋め込まれた線路が!
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路面電車の車庫なんだから当たり前といえば当たり前なのだが、アスファルトと金属の対比といい、クロスするレールの構造といい、絶妙なのだ。

すると、今まで鉄には興味ないと思われたI氏とK氏も鋭く反応し、「これはかっこいい!」と歓喜の声をあげながらシャッターを切りはじめた。はたから見ると実にアヤシイ。ちなみにこちらはgちゃんが撮ったアヤシイ大人3人。
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こりゃ、通報されるレベルの怪しさですな。

そうこうしているうち陽も傾いてきた。終点三ノ輪橋まで一気に移動し、商店街を眺めつつ飲み屋を探す。
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ちょこっと路地を入ったところにいい感じのもんじゃ屋を発見、そのまま酒盛りという流れで今回の遠足はめでたく終了しました。それにしてもよく歩いたもんだ。もんじゃもビールも旨かった。そんでもって楽しかったー。

さて、今回の移動には都電一日乗車券が大活躍しました。丸一日乗り降り自由で400円。渋い昭和な旅を味わうにはもってこいのアイテムです。みなさんも是非。というところで今回はこれにて。

明日までに提出しなければならん広告のラフをこれから作ります。ではみなさん、ごきげんよう!!

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
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1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。