グラフィック薄氷大魔王[128]キッチンタイマーで「15分録」
── 吉井 宏 ──

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たびたび時間管理の話を書いてます。締め切り間際の火事場の馬鹿力的集中力で数日分を数時間で片付けちゃえる奇跡。それほど忙しくないときにこの奇跡を起こすことが出来れば、もっと時間に余裕ができるはず、というのが目標。でも結局、方法が合わないのか意志の弱いのか、どれもちゃんと長続きしたことがない。

また新しい方法を考えた。仮に「15分録」と呼んでいる。僕にしてはめずらしく、1か月半も続いており、かなり有効のようだ。先日書いた、「OmniFocusではやるべきことが見えすぎて気分的にキツい。ならば、iCalに予定に必要な分のオビをあらかじめ作ってストックしておき、当日にテトリスのように並べて予定を組む」に似た、時間を視覚的にわかりやすくしたもの。



何に時間を使ったか数分単位で記録して分析する方法は、時間管理の本によく出てくる。僕の場合、15分刻みで何をしていたかをMail.appのメモに記録してみた(.Macでバックアップや他のMacと同期できて便利)。記録するだけでなく、朝、その日の予定をあらかじめ15分単位で立てておく。つまり、1時間を4分割、一日あたり10時間を仕事に使うとすれば、40行分の予定を立てることができる。何時何分ではなく、15分を何個使うかを優先する。

おおまかな予定はiCalで立てておく。資料を探すというToDoを1時間半に見積もる場合、メモには「資料を探す」が6行並ぶ。同様に必要な数の項目を並べておく。所用時間は行数で明確にわかる。現在時間は2〜3行空けた段落で示される(終了した項目をtabで行頭を下げる方法もアリ)。15分ごとに矢印キーとreturnキーで空き段落の位置を変えていく。予定が1時間で終了すれば2行削除し、2時間半かかってしまったら4行追加する。予定と結果の15分単位の詳細な記録ができあがっていく。

15分を計るためキッチンタイマーを購入。お店ではほどほどの音量だと思ったのに、部屋で鳴らしてみると大音響。分解してブザーの部品に練り消しゴムを巻き付けて音を小さくしてやった。

で、1か月半経過。そこそこ忙しい期間が続いていて、仕事に集中するのに非常に役に立っている。15分単位の感覚ができて、時間を無駄に費やすことが減った。むしろ15分ごとにタイマーのボタンに手をのばすのが面倒なほど。15分が3分くらいに短く感じられたりする。暇なときにこれをやる必要はぜんぜんないけどね。

実は最初、10分単位でやっていたが、あまりに短すぎて15分にした。現在、15分×4個くらいの集中は普通にできるようになったので、20分か30分に延ばしてみようかと思っている。

おまけ。「キッチンタイマーWidget」
キッチンタイマーといえば、まつむらさんのブログで知ったOSXのWidget。とてもシンプルで使いやすい。音が耳障りでないのと、スタートストップの操作がSpaceキーだけでできるのがいい。他のタイマーWidgetもいろいろ試してみたけど、これがベスト。
Kitchen Timer< http://www.cyanworks.net/dboardKTimer.html
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【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

ニンテンドーDSのソフト「KORG DS-10」。KORGの30年前のモノフォニックシンセ「MS-10」を再現したもの。これ、実物持ってました。1オシレータの単純なシンセだけに、音を聴かずにツマミを回していきなり出したい音を作れたくらい使い込んだ(パッチングはよくわからなかったけど)。これがDSに載るとは楽しいぞ! 他に2つのアナログシンセとドラムマシンも搭載し、DSだけでそこそこの曲が作れそうだ。うちにある黄色いDSはぜんぜん使ったことないけど、このソフト、ぜひいじってみたい。
KORG DS-10 < http://aqi.co.jp/product/ds10/
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