グラフィック薄氷大魔王[690]骨伝導イヤホンを使ってみた
── 吉井 宏 ──

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昨年末にようやく購入。「ようやく」というのは、2019年秋にFacebookの友人の投稿で知り、12月に「スター・ウォーズ EP9 スカイウォーカーの夜明け」を観た帰りに、蔦屋家電の「AFTER SHOKZ」特設会場で試して以来だったから。なんとなく迷ってて一年以上たってしまった。

AFTER SHOKZ
https://aftershokz.jp/


骨伝導イヤホンってのは、音が鼓膜ではなく、骨の振動によって聴覚神経に伝わるもの。こめかみ〜頬骨に当てたユニットの振動が音として聞こえる。ユニットが振動してるのはわかるけど、音としてはあまり出てない。装着すると、とたんに音がする。不思議で面白い感覚。





利点としては、「耳を塞いだり何か突っ込まなくていい」が大半。つけてる状態は非常に快適。要するに、耳に何か突っ込まず、音を撒き散らすスピーカーも使わずに、部屋に音を満たせるようなもの。

「部屋に音を満たす」のはなかなかむずかしいのだ。セパレートのスピーカーは、方向や位置のバランスが気になる。単体スピーカーは、椅子の下か頭の上でないとダメ。BOSEの筒状モノラルスピーカーも、配置がむずかしくてあまり使ってない。以前、イヤースピーカー的なものも使ったことあるけど、有線だったから自由度は低かった。

購入したのは「AFTER SHOKZ」の「AEROPEX」という機種。使い勝手も満足してる。音楽を聴いたり映画を観るのに、普通に使ってる。一般のイヤホンのようなデリケートな開口部がなく、扱いが雑で大丈夫ってのもイイ。もちろん防水だし。

http://www.yoshii.com/dgcr/aftershokz-IMG_2862

大きな音が出せないのが弱点。映画とか観てて音量が足りなくて、音量を最大にするとビリビリ振動する。下位機種にくらべ、上位機種では相当大きくしないとビリビリしないのだが、それでも最大音量ではこめかみがビリビリ震えてちょっとくすぐったい(大音量では振動ユニットの振動が音として聞こえるため、電車等では注意)。

音質は下位機種にくらべればイイと思うけど、それでも純粋に音楽を楽しむ用としては物足りないんじゃないかなあ。特に低音。iPhone付属イヤホンのほうが豊かな音がする。骨の構造による個人差もあるのかも。

また、本末転倒だけど、骨伝導イヤホンは耳栓的に使うことができない。環境音に気を取られずに集中したい場合、耳が完全にフリーなのでいろんな音が聴こえてしまう。その点、冗談なのか真面目なのか、AFTER SHOKZには「耳栓」が付属するのだ(蛍光ピンクのマーブル模様が気持ち悪いw)。

http://www.yoshii.com/dgcr/aftershokz-IMG_3090

大きな音量でなく、パソコンのスピーカー代わりに使うのが良いと思う。マイクもついてるので、通話やネット会議もできる。耳が解放されてて、違和感がないのは素晴らしい。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


アナウンスあったっけ? WACOMドライバが1月26日にM1搭載Macに対応してた。旧バージョンでもとりあえず動いてたそうだけど、正式サポート。これでM1搭載Mac購入に青信号。でも、ダラダラとAppleCare切れマシンを使ってて、「別にこのままでもいいかな」とか思い始めてるw M1搭載のMBP16かiMacなど、本気高性能マシンの登場まで待つかな。

○吉井宏デザインのスワロフスキー

・十二支(丑年)OX
https://bit.ly/37gbNEN