グラフィック薄氷大魔王[191]バックアップ安定中
── 吉井 宏 ──

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先週のMKチャット対談のバックアップ話、この種の話は燃えますね〜。僕も、あーでもないこーでもないといろいろやってきましたが、最近は割と方法が安定してきましたので書いてみます。

やはりDropboxの登場は画期的でした。もちろんTimeMachineも使っており、日常のバックアップは一応完璧と思われます。現在使ってるマシンはMac ProとMacBook Pro13インチの2台です。以前は複数のマシンをなるべく同等に扱おうとしてましたが、現在はMacBook Proは出張所みたいな扱いです。

ほとんどの作業のファイルはDropBoxフォルダに置いてあるので、両方のマシンで完全に同じ作業を継続できるようになってます。ADSLの頃は同期にけっこう時間がかかってましたが、Bフレッツの今ではよほど大きなファイルでなければ、もう一方のマシンにイスを移動する間に同期は終わってます。

50GBのDropboxがあれば、過去1〜2年の未整理の全仕事ファイルと19年分の完成画像のJPEGやムービーや、その他ファイルなどがほとんど入ります。万が一、物質的な一切のモノを失ったとしても、ウェブの向こう側のDropBoxが残ってさえいれば、ほぼ今までどおりに仕事を続けることができます。本当に心強いです。データを失ったらどうしよう〜と、いつも心配だった頃には考えられなかったほどの絶大な安心感です。



2台のマシンを使用中と書きましたが、実はそれぞれにBootcampでXPが入れてあります。MacBook ProはBootcampパーティションですが、Mac Proは別の内蔵HDDに入れてあります。それぞれにDropboxフォルダが用意してあるので、実に4個のDropboxフォルダを同期させてる状態です(HDDの数で言えば3個ですが)。

それに加え、iDiskにも仕事ファイルや重要ファイルをzip圧縮して時たまアップしています。iDiskはFinderからの操作はあまりに遅くてイライラしますが、FTPソフト(Transmitを使ってます)ではそれほど遅くないです。

仕事の納品は、Webサーバーにアップしてダウンロードしてもらうのですが、そのレンタルサーバーにはzip圧縮した最終ファイルが無数に残ってるわけで(安全のためフォルダ移動してます)、自動的にバックアップアーカイブ化してます。

ここまでで、webに3か所のバックアップがあることになります。プラス、TimeMachineで自動差分バックアップ。Mac ProのメインHDD500GBに対して640GBのTimeMachineディスクを用意してますが、なかなか一杯にはならないようです。上書きしてしまったファイルの復元にもけっこう役に立ってます。

あと、ラシーのSilver Keeperという差分バックアップソフト、ずっと重宝してます。現在はIntego Backupという後継ソフトが出てるようですが、引き継ぎが面倒なので使い続けてます。これで外付けHDDにバックアップしてるのですが、もう一個、ターゲットディスクモードを使ってMacBook Proの中にメインマシンのユーザーフォルダを時々バックアップしてます。これで持ち出しマシンとしては完璧。

ここまで来ると単に心配性の馬鹿だと我ながら思いますが、以前のように手間がかかるわけじゃなく、自動もしくはボタン一発なのでぜんぜんマシです。一方、DVD-Rへのバックアップがおろそかになってます。年に数度くらいまとめて焼いてますが、webやHDDのほうが大容量で扱いやすくてついサボってしまいます。早くBlu-rayドライブを入れたい〜。

まとめると、
・Dropbox(web)------1
・Dropbox(HDD)------4
・レンタルサーバー----1
・iDisk---------------1
・TimeMachine---------1
・SilverKeeperでHDD---2
・DVD-R---------------1  で、計11か所。わー完全バカだ〜。

そのうち、信頼できるWebディスクスペース複数に全ファイルを上げてしまおうと思ってます。手ぶらの気分は軽くていいだろうな〜。

○おまけ h.264で出力したムービーの色が浅くなる件について

ムービーをh.264フォーマットで書き出すと、きれいなまま高圧縮できるのですが、色が浅くなりますよね。フィルタで明るさやコントラストをいじってしのいでましたが、実はどういう仕組みなのかよくわかりませんでした。カラープロファイルをいじっても、書き出し元の色を再現できたためしがない。

ところが、Snow Leopardの新しいQuick Time Xで書き出すと浅くならないようです。短いムービーを何本か書き出しテストしてみた限りでは、少し彩度が高くなるような気がしますが、浅くなるのはなくなってるようです。検索してみたところ、AppleのQuickDrawがガンマ1.8で使う前提だったため、ガンマ2.2前提で作られた映像を正しく出力できなかった、とのこと。ここらへん、やはりイマイチ理解できないんですけど、Snow LeopardでAppleのデフォルトガンマが2.2になったことが関係してるのかも。

QTXでは、書き出しオプションがiPhone 2種とパソコン用の3つに固定されてます。それ以上はiMovieやFInalCutや書き出し専用ソフトを使ってね、ということなのだろうな。QTの出力は直接的でなんとか理解でき、重宝してたのでちょっと困る。

専用のムービー編集・書き出しソフトの書き出しプリセットは、ムービーカメラで撮った映像を編集する前提のものばかり。3DCGソフトから書き出した連番画像やアニメーション向けには、新規ムービー設定プリセットも、書き出しプリセットも、どれもピッタリ合うのがぜんぜんなかったりする。ちゃんと知識がないとぜんぜんわからないです〜。

【吉井 宏/イラストレーター】 hiroshi@yoshii.com
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Blu-ray、ずっとBlue-reyだと思ってました。eがないんですね。Blueだと、一般名詞になってしまって商標登録できない可能性があるから、だそうです。