暑い。暑いなあ。こう暑いと、つい無意味なことを考えてしまう。真っ昼間に日陰のない世田谷線のホームで電車を待っていたのだが、たとえば「もしここでいきなり蒸気機関車がホームに入ってきたら余計暑くなるだろうなあ」とか。
あ、蒸気機関車を実際に見たことがない人も相当数いらっしゃるはずなので説明させていただくと、あれは近寄ると熱いものなのです。マニアだから心が熱くなるとかいう話ではなく、カマに石炭をくべて火をおこして、その熱で蒸気を発生させて動くものなので、あれは巨大なコンロとヤカンが走ってるようなものなのです。なので熱いのです。
そんなことを考えていると、「そういえば蒸気機関車のことを昔の人は陸蒸気と言ったんだよなあ」とか、どうでもいいことを思い出す。その昔"蒸気"といえば蒸気船のことをさすことが常識だった頃、その陸を走るバージョン現る!ということで陸蒸気と呼ばれるようになったのですね。つまり、ウミヘビやウミガメなんかとネーミングの構造が同じだということがわかります。
そういえば30年くらい前に、サーフボードを車の屋根に固定して街を走る陸サーファーなんてのがいました。他にも陸(おか)のつくネーミングを思い出せないものか...などと考えると、唐突に知人のYさんが脳裏に浮かびました。ちなみにYさんはオカマです。
オカマのオカが陸ってことはないだろう! と、灼熱のプラットホームのでひとりツッコミをいれたものの、ひょっとしたらひょっとするかも?? と思い直していろいろと仮説をたててみました。その中でもっとも隙のないものが以下の推論。
あ、蒸気機関車を実際に見たことがない人も相当数いらっしゃるはずなので説明させていただくと、あれは近寄ると熱いものなのです。マニアだから心が熱くなるとかいう話ではなく、カマに石炭をくべて火をおこして、その熱で蒸気を発生させて動くものなので、あれは巨大なコンロとヤカンが走ってるようなものなのです。なので熱いのです。
そんなことを考えていると、「そういえば蒸気機関車のことを昔の人は陸蒸気と言ったんだよなあ」とか、どうでもいいことを思い出す。その昔"蒸気"といえば蒸気船のことをさすことが常識だった頃、その陸を走るバージョン現る!ということで陸蒸気と呼ばれるようになったのですね。つまり、ウミヘビやウミガメなんかとネーミングの構造が同じだということがわかります。
そういえば30年くらい前に、サーフボードを車の屋根に固定して街を走る陸サーファーなんてのがいました。他にも陸(おか)のつくネーミングを思い出せないものか...などと考えると、唐突に知人のYさんが脳裏に浮かびました。ちなみにYさんはオカマです。
オカマのオカが陸ってことはないだろう! と、灼熱のプラットホームのでひとりツッコミをいれたものの、ひょっとしたらひょっとするかも?? と思い直していろいろと仮説をたててみました。その中でもっとも隙のないものが以下の推論。
オカマとは、そもそも陸に上がった海女のことなのです。もともとオカアマだったものが、長い年月を経て訛ってきてオカマになったという。ということは、Yさんを海水につけると海女になっちゃうかも!! とか考えていると、暑さとキモチワルさで顔中に汗が玉になって浮かんできた。
と、首の後ろに突然刺すような痛みを感じたのだ! たまーにこういうことがある。蜂にでも刺されたかな? と思うのだが、触ってみるとなんともない。これはいったい何なのか?? これはきっと汗の玉がレンズになって太陽光を集めているのだ。昔、虫眼鏡で新聞の文字を焦がしたように、汗がレンズになって私の肉体を内側から焼いてしまう。こ、これはコワイ!!
なんてことを考えてたら電車がきた。車内は冷房が効いていて快適だ。で、ようやく落ち着いておかしな妄想から解放されたのでした。
みんさんこんにちは、齋藤です。暑い日が続きますが、私みたいに脳がおかしなことになっていませんか? ちなみにいままでの話はあくまでもプロローグでして、今回の本題とは無関係です。さて今回は、あぜ道というか未舗装の山道というか、そういったものについてです。
住宅密集地における細い路地なんかは、昔からグッと来る対象でして、尾道の山の手や東京の下町の雰囲気を、どうにかして美しく記録したい! なんてことを常々考えつつ写真を撮ったりしているのです。
その反面、農地や山道をうねる未舗装の道なんかにも子供の頃から魅力を感じていました。小学3年生だったと思うのですが、祖父の家にあった民芸品というか土産物屋で売ってるようなモノなのですが、幅1メートル天地35センチくらいのスライスされた木材に詩が...
からまつの林を過ぎて
からまつをしみじみと見き
からまつはさびしかりけり
たびゆくはさびしかりけり
からまつの林を出でて
からまつの林に入りぬ
からまつの林に入りて
また細く道はつづけり
...てな感じに、からまつからまつと延々と続くアレです。モトはただの板っきれです。板っきれといえば平面だ。その平面からなんて立体的な風景が溢れ出るのだろう!!! からまつに囲まれた一本道の遠近感、そして深く息を吸い込むとその香りまでもがイメージできる。
「すげえ! この板すげえ!」なんてことを思った小学3年生のオレ。翌朝、小川の脇のあぜ道を半ズボン+ランニングシャツ+虫かご+捕虫網という完璧なファッションで歩いていると、朝露で濡れた葉っぱが足を濡らす。そいつがちょっと乾いてくるとなんともカユい。で、ちょっと立ち止まって右足のツメで左足のスネを掻きながらいま来た道を振り返ってみると、朝日が朝霧に反射しつつ、そこら中の葉っぱについた露に反射している。
それを「いやー、なんとも風流でしてね」などと小学3年生が言える訳もなく、どう表現していいのか分からずそのまま30年以上経ってしまった。
そんなことを思い出し、あの日見た風景(のような風景)をなんとかしてナントカできないものか...と考え、写真に撮ってみよう! と思い立った。目標はでかい方がイイ。『あぜ道を、白秋の詩みたいに撮る!』をテーマに、これから10年くらいかけて地道に撮っていこう。
さて私は、過去に何度も自分の好きなあぜ道の写真を撮っているのだが、どうもイマイチ上手く撮れない。「ここにこんな感じで山があって、ここんとこに木が生えてます」みたいな説明的な絵になっちゃうのだ。じゃ、どうすれば思い通りの絵になるのか? といえば、よくわからんのです。
なので、今回は最初なので「感動しながらシャッターを押す」というなんとも曖昧なルールを決めて、早朝の蓼科へ向かった。 つづく!!
スミマセン、なにやら本業が激多忙モードに突入してしまったため、写真を紹介したいんだけど今回はこれにて。
それにしても、何故みなさん一斉に示し合わせたかのごとく仕事をくださるのでしょうか。謎です。とはいえ、今までの暇すぎる恐怖と比べれば、いまの激務なんざ夢のようです。でも過労死しないように気をつけなければ...。ほんと、極端な人生です。
真夜中にコンビニに行くと客が3人くらいいて、みんな商品を選んだり立ち読みしていたりします。で、オレがレジに行こうとすると何故か皆一斉にそう思うらしく、誰もいなかったレジに行列ができるという不思議。この現象を科学的に解明できないものか。
【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
< http://tongpoographics.jp/
>
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。