Take IT Easy![09] MacでOfficeを使う
── 若林健一 / kwaka1208 ──

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私が初めてMacを買ったのが1994年、今年でちょうど20周年になります。最近は、iPod、iPhone、iPadユーザーからMacユーザーに流れる人も多く、「Macを買おうと思うんだけど」と相談を受けることもしばしば。

そんな方から、ほぼ100%受けるのが「MacでOfficeは使えるのか?」というご質問。つまり、Macでも「Word」や「Excel」が使えるのか? ということです。

以前はなかなか難しい話だったのですが、最近はブラウザで使えるオンライン版を含めて選択肢が増え、MacでもOfficeの利用に困ることはなくなってきています。現在、Macで使えるOfficeの選択肢と、おすすめのOfficeソフトを紹介したいと思います。


[ Pages / Numbers / KeyNote ]

Appleが販売しているOfficeソフト。2013年10月1日以降にMacを購入した方なら無料で、それ以前に購入された方は有償で、Mac App Storeからダウンロードできます。

Pages(ワープロ)はWordよりも機能が少なく、これといった特徴はありません。Numbers(表計算)は大きさの異なる複数の表を一枚のシートに自由に配置できるので、複数の表を配置する資料の作成においてはExcelよりも使いやすいのが特徴。

KeyNote(プレゼンテーション)は、テンプレートデザイン、エフェクト、トランジション(ページ切替の時のアニメーション)のデザインが豊富で、Appleの基調講演や製品発表会で使っているような、プレゼンテーション資料が作れるのが魅力です。

iCloudからブラウザで利用できるオンライン版も提供されていますが、現在はβ版で英語版のみとなっています。

[ Microsoft Office ]

これが本家の「Office」。こちらもインストールして使うパッケージ版と、Webブラウザで使えるオンライン版があります。

パッケージ版であれば、Windows用のパッケージ版と同等の機能が利用できます。オンライン版の方は、図形描画などの機能を除く基本的な機能に限定されますが、Windows版の最新である「Office2013」と画面や操作感までがほぼ同じで使えますので、元々Windowsで「Office」を使っていた方なら、オンライン版の方が分かりやすいと思います。

[ Open Office ]

フリーOfficeソフトの代表で、一部の企業では「Microsoft Office」の代替として導入しているところもあります。

他のOfficeソフトとの決定的な違いはデータベースアプリ(Microsoft Officeで言うところのAccess)が使える点。

Microsoft Officeでも、Accessの使えるパッケージは値段が跳ね上がりますので、個人でデータベースアプリを使えるレベルにあるのは、今のところOpen Officeだけと言えるでしょう。Open OfficeにWebブラウザで使えるオンライン版はありません。

[ Google docs(Google Drive)]

以前は、「Google docs」の名前で提供されていたブラウザから利用するオンライン版Officeで、今は共有Driveサービスの「Google Drive」の一部として提供されています。こちらはOpen Officeと反対にインストールして使うパッケージ版の提供はありません。

●どれを使えばいい?

これらの選択肢の中から、どれを使えばいいのか? 主なケースで分けてみま
した。

1. とにかく、Microsoft Officeを使いたい

→おすすめは、「Microsoft Office Online」です。

今までMicrosoft Officeを使っていたから、WordやExcelと同じものが使いたい、WindowsでOfficeを使っている人とファイルを共有して使いたい、という方であれば「オンライン版のMicrosoft Office」がおすすめです。

パッケージ版を購入するという選択肢もありますが、定価で2万円近くしますし、今はネットに接続しないで使っている方はほとんど居ないと思いますので、無料で使えるオンライン版がおすすめです。オンライン版を使ってみて不十分であれば、その時点でパッケージ版の購入を検討すればいいでしょう。

2. Microsoft Officeとの互換性は重視しない

→おすすめは、「Pages/Numbers/KeyNote」です。

個人で文書を作るだけ、文書ファイルを他の人に送ったり共有しない、という方であれば、やはりデザインの美しいApple製がおすすめです。

3.複数メンバーでファイルを共有して編集作業したい

→おすすめは、「Microsoft Office Online」です。

共有するメンバーが全員Appleアカウントを持っている、Googleアカウントを持っている、ということであればiCloudやGoogle docsを使うという手もあるのですが、やはり本家Officeとの操作性を含めた互換性は捨て難い。

AppleやGoogleのアカウントを持っている方なら、Microsoftアカウントを追加で取ることも難しくはないはずですから、わざわざMicrosoftアカウントを取ってでも「Microsoft Office Online」を使った方が良いと思います。

●とりあえず、Officeが使えれば安心

「MacでOfficeは使えるのか?」という質問をされる方に、「どういう目的でOfficeが必要なのか?」と聞くと、これまた大抵の方は「Officeが入ってたら何か使えるかも」「入ってないと不安」という答えが返ってきます。

おそらく、実際にはネットの利用がほとんどだと思うのですが、まだまだ「パソコン=Officeを使うもの」というイメージは強く残っているようですね。


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