今年の「グラフィック薄氷大魔王」の見出しから今年を振り返ってみる。掲載時点から進展したことなども書いてみます。
●2014年は最悪のスタートw[375]
1月は風邪引いてダウン。さすがに体に多少はガタがきてるかな。夏には初めて上からも下からもカメラを入れて検査したけど異常なし。たまにちゃんと検査すると安心できるわ。
3DシステムズのCubifyのYoshii Storeが、オープンして2か月でアーティスト向け企画全体がクローズしたのは残念だったけど、代わりにrinkakで同様のストアを開いた。以前に用意してあった3Dデータは全部活かすことができた。これからも少しずつ新作を足していくつもり。
●2014年は最悪のスタートw[375]
1月は風邪引いてダウン。さすがに体に多少はガタがきてるかな。夏には初めて上からも下からもカメラを入れて検査したけど異常なし。たまにちゃんと検査すると安心できるわ。
3DシステムズのCubifyのYoshii Storeが、オープンして2か月でアーティスト向け企画全体がクローズしたのは残念だったけど、代わりにrinkakで同様のストアを開いた。以前に用意してあった3Dデータは全部活かすことができた。これからも少しずつ新作を足していくつもり。
●Huluで「LOST」の続きを見る[373]
昨年末にHuluを登録。見たのは「LOST」3〜6シーズンと「メリーポピンズ」だけw 半年で解約しちゃった。最近TSUTAYAの話も書いたけど、定額ってのがどうもダメだ。安い金額を払って見放題って、「いつでも見れる」→「あれ? 最近使ってないな」→「ダメだもったいない、やめよう」というコースを辿る。
以前、スポーツクラブのプール平日会員の料金が「安い!」と思って入ったことがあった。しかし、4〜5年後に解約するまでにプールに行ったのは数回。計算すると、一回当たり5万円のプール入場料でしたw
●日本自画自賛すぎ[378]
マズいと思う。日本自画自賛は最近どんどんエスカレートしていってる模様。テレビつければ「すごい日本の職人」「すごい日本の気遣い」「すごい日本の文化」「すごい日本人がこんなところに」ばかりやってる。そんなに「オレら日本人ってすごいすごい」言わないと自信を持てなくなってるのかな。
しかし、紹介される本人はすごいんだろうけど、それをテレビで見てる人はたいていぜんぜんすごくない日本人だし、その功績に何の貢献もしてないから。早くこの気持ち悪い自画自賛ブームは収まってほしい。
●OSX Mavericksのリスト表示の問題[379]
ずいぶん長いこと悩まされた「Finderのリスト表示で右側から項目がはみ出す問題」。Yosemiteで修正されたー!「見にくいタグ小丸問題」はExtraFinderでなんとか凌いでる状態。しかし、このタグ。複数つけられるのは一瞬便利と思ったんだけど、ランダムに複数ついたタグを付け替えるのってめちゃくちゃ面倒!
●ファイル容量ダイエットの究極の目標[381]
内蔵SSDに入りきらないアーカイブファイルや、iTunesやiPhotoファイルを3TBのHDDに入れてて、あと数100GBを整理できれば1TBを切るぞ! ってことでがんばった。今は外付けの1TBのSSDに全部入れてます。
ただ、SSDには「通電してても、数年間書き換えがなかった箇所のファイルから消えていく問題」があると聞いて心配に。しかたなく、データ用には2系統を用意することにした。片方は自動バックアップではなく変更箇所を手動コピーするルールで。
その2系統のバックアップは、一つはSSD→HDD、もう一つはHDD→HDD。それぞれMac ProとMacBook ProのTime Machineでもバックアップ。つまり、同じデータが6か所に重複w バカだ。
それから、Dropbox容量がいきなり1TBになったので、アーカイブファイルもDropbox同期させたい! ってことで、現在も継続してファイル容量ダイエット中〜!
●近近メガネで新世界[383]
今年一番のヒットと言えそう。なにしろ、近近メガネを作る前はMacやiPadのディスプレイや雑誌を見るのが苦痛でしょうがなかった。普通の近視用メガネをはずせば20cm以内はちゃんと見えるのだが、メガネしたままでディスプレイなど、手の届くような距離はめちゃくちゃ苦手だったのだ。近近メガネ、快適です!
●MacBook Pro ラブ[387]
MacBook Proのレンダリングはそれほど遅くない。じゃあ、デカ重のMac Proを手放してMacBook Proだけで仕事しよう! とか思ってたんだけどなあ。
夏頃、Fur(毛)をレンダリングする仕事が多くなりそうだったのでMac Proのメモリーを40GBに増設。同時にSSDを1TBに換装。けっこうな額を注ぎ込んじゃったMac Proを手放すのが惜しくなっちゃった。あと一年かそこらはメインマシンMac Proのままだろうな。
ただ、MODOで使えるレンダーファームの存在を知ったので、マシン依存のレンダリング速度はそれほど重要じゃなくなってきてるのも確か。はやく身軽なMacBook Proだけにしたい。
●君はAdobe CCをやめられるか?[394]
PhotoshopやIllustratorを使わずに仕事できるか? の実験みたいなこと散々やってた。CLIP STUDIO PAINTはほとんどPhotoshopと同等に使えることがわかったのは収穫だった。その後、Affinity Designerも盛り上がってきたから、Adobeの2つを使わなくてもなんとかなるのは現実になりつつある。
で、Adobe CCのアプリ3つ以上を普段使いすれば割高感は消えるだろうと思っていたところに、iWebの廃止が判明! Adobe Museを使うことにした。というわけで、僕の中のAdobe CC問題はあっさり解消したのであったw
●「アオイホノオ」[399]
熱い志やわけのわからない衝動を持て余すあの年頃の思い上がり激しいバカの感じ! 大バカだったあの頃の熱く無限の可能性と不安な気分を30数年ぶりに燃え立たせてくれた。トキワ荘に代わる新しい神話! DVDボックスまで買い込んじゃったw
●有機溶剤の臭いをさせずに立体制作[402]
いいところまでイケた。有機溶剤なしで立体作品を作ること自体は成功。しかし、複製用にシリコーン型を取るのは断念した。塗装後の仕上げ水性トップコートが型取り用の油粘土に影響を受けてしまうことを思い至らなかったのだ。
代用に水粘土を試してみたが、表面に跡が残ってしまうのでダメ。う〜ん、惜しかった。塗装前のジェッソの状態で水粘土とシリコーンを使った型取りだったらうまく行ったかも。
最近作ってるものは、原型の仕上げに溶剤系のトップコートを使った他は、非溶剤系でなんとかなってる模様。
●東京デザイナーズウィーク2014関連の小ネタあれこれ[410]
もともとは、昨年末「大型作品の海外展示の辞退」により宙に浮いてしまった作品を、一度はちゃんと展示したいという目的で申し込んだのだった。10日間、立ちっぱなしで大変だったけど、立体の代表作品のほとんどを全部展示できたのはよかった。
●今年のまとめ的余談「立体制作=僕的音楽活動?」
田中圭一のゲームっぽい日常 マンガ家にとって「50歳」とはどういうことなのか
< http://www.webtech.co.jp/blog/k1/7228/
>
同い年なので、すごいリアル。そうなんだよね。冷静に数字で考えるとそういうことになるよね。僕的にはあまり作業が遅くなった実感はないし、集中のコツみたいなのをつかんだのは最近なこともあって、むしろ速くなってるような気もするけど。
田中圭一さんが速度低下を考えに入れた「10年相当の残り時間」で単行本15冊と書いているところ、僕は何が相当するのかな。
キャラクター仕事の大きなものはせいぜい一年に2個としたら20個かそこら。The Daily Workを今のペースで作ったらあと1300個。TDWは15年前に始めたとき27年で一万個って計算してたけど、半分も行かない。
アニメーションはちゃんと形になったものは「YANS! GANS![MEAT OR DIE]くらい。僕のキャラでパイロットまで作られてるものが数本あるけど、実現の可能性は不明。としたら、5年に一本がせいぜいじゃないか。ってことは、フルに動いても2〜3本かwww
立体作品だって、昨年の猛烈突貫作業で中〜大型作品を8個。今年は中型作品2個。かなり入れ込みペースでもせいぜい一年に3個くらい、、、ってことは30個 orz
......イヤでも考えなくちゃいかんな。どれに集中するかってこと。
たとえば、立体制作は作ってる実感があって楽しい。っていうか、文字通りの楽しさじゃなくて、やってる最中はめちゃくちゃキツいんだけど、作業自体は好きだし作る前も仕上がった後も充実してるからいいことには違いないと思う。
でも、ふと考えたら、僕的に音楽活動と同じかなって。楽器の演奏は楽しいに決まってるけど、腕を保つための練習時間と仕事とのバランスを考えると、僕は楽器をやっちゃダメだと結論したから20年前からやってない。
DTM音楽制作もめちゃくちゃ楽しいけど、曲ができたと言っても、それは自分が楽しいだけ。そりゃ楽しいことは大切には違いないけど、仕事以上に優先すべきことじゃない。だから最近はやってない。自分のアニメーションに自分の曲をつけるのも楽しいけど、作品として考えればプロにお願いするほうがいいに決まってる。
立体制作も僕的「娯楽」としては最高のものだけど、仕事の範疇に直接組み入れてしまっていいものかどうか。立体は、僕が作るより上手く早くプロに作ってもらうことができるんだよ。
織田さんにお願いした3個もそうだし、香港PopCornChristmasディスプレイもそう。発表を控えてるあるキャラクターもプロが大きな立体を作った。僕が自分でやらないほうがいいんじゃないか? 僕にしかできないことに集中するほうがいいんじゃないか?
僕の場合、キャラクター仕事に絞って集中すれば、その先には立体やフィギュアやグッズとかになったり、アニメーションになったりするし、それは自由を得ることにも繋がる。時間を費やして立体作品やアニメーションを自作自演wしなくても。今まで自分の創作欲を制御しなかったから戦線が広がりすぎて補給が追いつかない状態。それをなんとかする意味でも。
ジョブズも言ってる。「やらないことを決めろ」って。
【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>
「いろいろ衝動全解放!」と書いたのがこの連載の231回、2010年9月。
「これまで一応それなりの節度というか、過度にのめり込むのをギリギリ自制してきたけど、これからは何においてもそういったタガを全部はずしてしまおう。衝動を全解放したらどうなるかの実験。戦略なき突撃。ブレーキレス。行くとこまで行っちゃえ〜〜っ!」
行っちゃった結果、こうなるのか〜。よくわかったw 来年は「自制心を持って戦略アリ突撃」に変更しよう。
・香港クリスマスディスプレイに吉井作品。Popcornというショッピングモールに僕のキャラクターが登場してます。野外展示と屋内展示、「30周年記念ギャラリー」w など5〜6箇所あります。20数個のキャラクターの立体は人間より大きいものもあり、かなり大規模です。
< https://www.facebook.com/PopCornTKO
>
・ココリア多摩センターでも、昨年に続いて僕のキャラクターによるクリスマスディスプレイが出てます。
< http://www.cocolia-tamacenter.com/
>
・「rinkak 3Dプリントデザインコンテスト」 僕も3Dプリント作品のショップを出してる「デジタルものづくりサービス rinkak」が、3Dプリント作品の国際コンテストをします。応募締切は来年1月19日まで。なぜか僕も審査員です。
< https://www.rinkak.com/contest/3d-printing-design-contest/2014/1
>
・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii
>
・ハイウェイ島の大冒険
< http://kids.e-nexco.co.jp
>
・INTER-CULTUREさんの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63
>