グラフィック薄氷大魔王[418]「ベイマックス」見てきた
── 吉井 宏 ──

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●「rinkak 3Dプリントデザインコンテスト」

締切が2月2日(月)まで延びました。僕も3Dプリント作品のショップを出してる「デジタルものづくりサービス rinkak」が、3Dプリント作品の国際コンテストの作品募集をしています。
< https://www.rinkak.com/contest/3d-printing-design-contest/2014/1
>

●紙と鉛筆クリエイティブ

MODOを使ってキャラクターやイラストを作るのが僕の主な仕事だけど、今やってるキャラ仕事は極端。正月休みや書籍自炊大会や他の仕事を挟んではいるものの、スタートして一か月たって、一度もMODOで作業してない。コンセプトを考えたり、鉛筆(Photoshopも使うけど)でドローイングしてばかりしてた。

ようやく概要や方向が決まったので今日から2〜3日間、MODO作業に取り掛かる。「ほとんど出来上がったものを、人に見せる必要からCGソフトで形にする作業」がようやく始まるわけだ。

つまり、以前から言ってるとおり、「クリエイティブ」の大部分は紙と鉛筆を使う部分にあり、パソコンを使うのは「仕上げ作業」でしかない......ってことを、ものすごく実感!

ここまで来ると、レンダリングのスピードって、ほとんど関係なし。一か月の中でレンダリングが20分かかろうが、1時間以上になろうがどうでもいいよw もうMacBook Proだけにしてもいいかな。




●「ベイマックス」見てきた

キャラクター仕事のコンセプトやストーリーの部分を考えるのに、今これだけ話題になってる映画をスルーするわけにもいかないだろう。ということで、「ベイマックス」見てきました。

作った人たちの日本や日本のコンテンツへの愛があふれてて、「うわうわうわ申し訳ない、はい僕らちゃんとしますからこのくらいで勘弁してください〜」というのがいちばん大きな印象w

完璧におもしろかった。けど、僕自身が元ネタを知らないものがいっぱいあってたぶんわかってないところが多いだろうな〜というのがもったいなかった。

CGについて。背景や効果などものすごいリアルで、ほぼ実写に見える。なのに、人物は従来のCGアニメ調で、ちょっと違和感あった。顔や手がアップになったときなど特に。背景もあそこまでリアルにしないほうがよかったのでは? というのはある。

食いしん坊犬の短編もよかった。ああいう感動のさせかたってベタすぎて認めないぞ! って思ってるのに感動させられてしまうのは反則なんじゃないだろうか?

●国別BGM

関係ないけど、本編前の「クレヨンしんちゃん」映画の予告編で、「引っ越し先は、メキシコ〜〜!」で、BGMがバンジョーテケテケのブルーグラスってのはどうなのよ? と思ったw 野原家を囲んで演奏するマリアッチの楽団も描いてある場面なのに......釣りなのか?

まあ、予告編制作に音楽が間に合わなかったか、素材が用意されてなかったからテキトーに見繕ったか、どちらかだろうw

バンジョーちょっとやってた僕的に補足しておくと、よく耳にするテケテケのバンジョーの奏法は戦後にできたもので、その意味ではバンジョーテケテケ音楽が有名な映画「俺たちに明日はない」の頃にも存在しなかったわけだな。あと、西部劇的なイメージもあるバンジョーやブルーグラスだけど、元は東部の音楽だったりする。

テレビでパリが映るとBGMがアコーディオンだったり、南国が映るとスティールドラムだったり、外国の映画に日本が映ると琴の音が流れたり、銅鑼がドワジャーンと鳴ったり。まあ、わかりやすいけどねw

●映画館行って毎度思うこと

そういえば、昨年は一度も映画館に足を運ばなかった。一年半前の「風立ちぬ」以来。久しぶりに劇場に行くと、やはり予告編だのCMだのおまけコンテンツだの、本編がなかなか始まらないのがどうもイヤだ。

時間やりくりして来てるのに、広告をこんなに長々と見せられるなら映画料金もうちょっと下げてとか思っちゃう。やはり映画はDVDかiTunesだなあ。

映画館は巻き戻しボタンがないのが不便。聞き取れなかった台詞とか確認などしながら、しっかり理解しつつ見たい。とかいつも言いつつ、「ベイマックス」は巻き戻しが必要な場面は一個もなかった。さすがにわかりやすく練り上げられてるねえ。

●CGアニメ映画

先日ようやく見た「シュガー・ラッシュ」のほうが好きかな。あれはほんとに隅から隅まですごかった。見終わった瞬間にまた頭から見たくなる映画なんて滅多にないけど、その滅多にない映画だった。

感動のくくりでは「トイストーリー3」。CG映画でどれがいちばん好きかといえば、「Mr.インクレディブル」だな......と思ってたけど、翌日「モンスターズ・ユニバーシティ」を見たら、驚異的な面白さの密度! 本当にディズニーやピクサーすげえ!

CG技術だけでなく、ストーリーやキャラクターの動きや、画面構成の研ぎ澄ましのレベルがどんどん上がってるなあ。よくメイキングで、自由に意見を出し合って細かく細かくチェックして完成度をアップしていく様子が映るけど、あれが高度に機能してるうちは最強だな。

【吉井 宏/イラストレーター】
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iPhoneに電話がかかってくると、iPadやMacBook ProやMacBook Airなど全部から着信音が鳴る。iOS8やYosemiteの新機能らしいけど、面食らう。あっちこっちでなり始めるとパニックになって、肝心のiPhoneの電話を二回タップして切っちゃったりとか。iPhoneのメッセージ着信音もあちこちで鳴るので、頻繁にメッセージやりとりしてると、そこら中でポンポン鳴り響いてやかましいw

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii
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・ハイウェイ島の大冒険 < http://kids.e-nexco.co.jp
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・INTER-CULTUREさんの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63
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