グラフィック薄氷大魔王[483]「マカロニウエスタン」と「PRISMAおもしろい!」
── 吉井 宏 ──

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●マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション

ついにガマンできず購入。
http://www.yoshii.com/dgcr/macaroniwestern-P7112496

第1号は「荒野の用心棒」の一本しか入ってないのね。と、2号目の「荒野の1ドル銀貨」と「続荒野の用心棒」の三本は確実に観たことある。

3号目以降のタイトルはあまり記憶にない。まあ、あれだけテレビでいっぱいやってたから、タイトルを知らなくてもけっこう観てるのかも。小学生の頃に日曜に居間でダラダラ観た内容はほとんど忘れてる。

朝日新聞出版
http://publications.asahi.com/mw/


マカロニウエスタンって、僕的に言うと中1で観た「JAWS」以降にロードショー誌など買う「自覚的映画ファンw」として映画を観るようになる前の、「純粋娯楽映画」と「幸せなバカ時代」の象徴。いつかそこへ帰りたい大切な心のふるさとのようなw

昔よくテレビでやってた、すごい悪い弟が出てくる「真昼の用心棒」は入ってるかな?




あと、友達みんな見たのに僕だけ観てなくて、クヤシイ思いをした「西武悪人伝」。主題歌がFMでかかって録音した。「ヘイアミーゴ、チェスタバータ、アイギョーサー。フフフハハハ! フフフハハハ!」ってセリフが入るのw

続編でも何でもないものに「続」をつけたり、原題はまともなのに日本語タイトルは安物。配給会社ごとにタイトルに使う決まった言葉があるそうで。わかりやすくていいんだろうけど、映画そのものの値打ちを下げちゃってる場合があるかも。

そういえば、マカロニウエスタンを含めた西部劇って、今の若い人にはどんな感じに見えるんだろう? 40歳くらいより若い世代って、西部劇をテレビでもほとんど観たことないんじゃないか? 意外と新鮮に見えるのかもね。

しかし、何号まで続くんだろう? と思ったら……51号だって! 多すぎるw 「Xファイル」は20号くらいで挫折したし。まあ、挫折してもいいや。飽きるまで買おう。

……と思ったら、「傑作カンフー映画ブルーレイコレクション」が刊行だって! マカロニウエスタンまだ一本も見れてないのに〜。こっちもほしい。世間では普通にリビングのBlu-rayプレイヤーで見るんだろうけど、Macでは見づらい。

ディアゴスティーニ
http://deagostini.jp/kfb/


●エンニオ・モリコーネと「ミスター・ノーボディ」

Apple Musicが始まった初期から、なぜかエンニオ・モリコーネが気になって聴いてた。しばらく前から100曲入りや50曲入りのアルバムを繰り返し聴いてるうちに、めちゃくちゃ気に入ったものがちらほら。
https://itunes.apple.com/jp/album/100-original-movie-themes/id916212317


「荒野の用心棒」のテーマ曲などは昔から知ってたけど、「ウエスタン」のようにこの世のものと思えない美しい曲から、「アロンサンファン/気高い兄弟」(「イングロリアス・バスターズ」のエンディングでも使われた)のように無骨なものまでいろいろ!

ハマってたのが、映画「ミスター・ノーボディ」のテーマ。100曲入りで聴いてたときはこの曲だけ浮いてたくらい、明るく楽しく飄々とした曲調。丸ごとのサントラ盤もApple Musicにあった。
https://itunes.apple.com/jp/album/misuta-nobodi-mio-nome-e-nessuno/id1054920603?l=en


タイトルは知ってたけど観たことない。マカロニウエスタンの終焉を意識して作られた、コメディ色の強い1973年の映画だそうで、モリコーネもマカロニウエスタン音楽のセルフパロディみたいな断片をいっぱい入れてておもしろい。

探してみると、iTunesストアはじめ配信にはなかった。Blu-rayの高いバージョンならAmazonにあるけど。TSUTAYAのレンタルかな。YouTubeに広川太一郎の吹き替えたクライマックスシーンのみあった。

Facebookに書いてたら、「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」の7号に「ミスター・ノーボディ」が収録されてることを教えてもらって、それでマカロニウエスタンDVD全集を買うことになったのでした。

●お手軽人工知能アートアプリ「PRISMA」おもしろい!

写真を絵のスタイルで加工する人工知能アートについては先日書きましたが、
https://bn.dgcr.com/archives/20160316140100.html


アプリで簡単に使える「PRISMA」が登場〜。これはホントにおもしろい! 手軽すぎて延々試しちゃう。
https://itunes.apple.com/jp/app/prisma-art-filters-photo-effects/id1122649984?mt=8


机の上のフィギュアでやってみた。確かにヤバい! 色調がすばらしい。


これもフィギュア。


楽しい系のイラストを表示した画面を撮ってみた。


カクカクしてポップ!


自画像を同じ画風で。なぜ鼻の階調だけ残ってるんだ?w


最先端の技術がこんなに手軽に遊べるとはすごい。一般の人にとってはアート的な表現を飛躍的にアップさせるものだろうし、アーティストにとっては「これよりおもしろい絵を描けなきゃ描く意味がない最低ライン」になる。

先に進むしかない。アーティストの価値を下げるかもしれないし、逆に上げるかもしれない。

少なくとも、このアプリで遊んだことがあるアーティストは、その後画風に影
響が出るにちがいない。モチーフを平面に絵として表現するとき、「あ、こんな省略で大丈夫なんだ」「大胆に変な色使ってもけっこう平気」とか、処理がすごい参考になりそう。

Facebookでイラストレーターの作品を処理したものいくつか見たけど、元の個性がはっきり残ってるってことは、今のところは自動処理のバリエーションの域を出てない。

でも、思い通りの効果を狙ってタッチの元画像を自作するようになってくると、ようやく人工知能との共同作品、っぽくなってくるかも。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


3月に濱村さんが「吉井さんのサイトの画像が、ドメインエラーで表示されないことがある」って書かれてたし、最近はSafariで「サーバが見つかりません」になることがたびたび。Chromeではすんなり読み込まれる。

しばらく前からサポートに相談してたんだけど、サーバを換えてもらえた。Safariでも見違えるようにすんなり読み込まれるようになった、気がする。サーバを換えることで不具合が出ることもあるそうで、しばらく様子見。

・「東京浅草画廊 Gei(藝)」オープン

ある会社に関係するアーチストの作品を販売する画廊がオープンしました。DMのビジュアルが僕の立体作品「Nyoro」です。僕は2点を出してます。常設展示としてしばらくやってる見込み。

DM表 http://www.yoshii.com/dgcr/Gei_DM_1
DM裏 http://www.yoshii.com/dgcr/Gei_DM_2
ホームページ http://tokyoasakusagallery.wix.com/-gei


注意。ホームページやDMの所在地「台東区浅草1-24-3」をGoogleマップで検索すると、「浅草橋1-24-3」が出ます。画廊によれば浅草の「-3」が最近出来てGoogleマップにまだ反映されてないんじゃないか? とのこと。AppleやBingのマップでは正しく出ます。

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/


・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500


・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii


・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii