crossroads[25]「DojoCon Japan 2016」三つ心配事
── 若林健一 ──

投稿:  著者:



こんにちは、若林です。

今年の一月から準備を進めてきた「DojoCon Japan 2016」が、8月27日に本番当日を迎えました。どうなることかと気を揉んでいましたが、蓋を開けてみると大盛況。開催後のSNSでもポジティブなコメントをたくさんいただいて、大成功と言える結果になりました。

周囲から見ると大成功に見える「DojoCon Japan 2016」も、個人的には色々心配なことがありました。




●心配の種1:スポンサーの獲得

ひとつ目は、スポンサーの獲得。これは個人的にというよりも、実行委員会全体の心配ごとでした。

CoderDojoとして初めてのカンファレンスイベント、過去に実績がありません。つまり、どんな人がどれだけの人が来てくれるのかわからない。

CoderDojoの活動がボランティアによるものなので、スポンサーさんにとってどんなビジネス上のメリットがあるのかをアピールしにくい、アピールできるのかも見えない。

この状況で、どんなスポンサーさんがついてくれるのか? というのは大きな問題でした。

CSR的な側面や将来のIT人材育成的な要素、果てはコミュニティメンバーとのつながりなど、アピールできそうな要素をできるだけ使ってスポンサー獲得に臨んだ結果、多くのスポンサーさんが支援を名乗りでてくれました。

もちろん、簡単に集まったわけではなく、実行委員会のスポンサー担当の努力の結果です。

今回、このイベントを無事開催できたのは、こんな何の実績もないイベントを支援してやろうかと思ってくださった、多くの企業の方々のおかげです。

●心配の種2:集客

集客に関する心配はふたつありました、ひとつは事前受付への申し込み。7月11日に受付を開始しましたが、もし反応がイマイチだったらどうやって集客しようか? どれぐらいのペースで来てくれれば大丈夫なんだろうか?

でも、その心配は杞憂に終わり、最初の一週間で定員の半数以上の参加申し込みがありました。

その後、ペースは落ちたもののコンスタントに申し込みはあり、元々枠の少なかった子供分は7月中旬にはキャンセル待ち状態。大人分もまもなくキャンセル待ちという状態になりました。

残念なことに、今回利用したシステムでは早くキャンセル待ちに申し込んだ人から繰り上がるような機能がなかったので、キャンセル待ちについてはメールで受け付けて手作業で管理となり、この作業が開催前日ぐらいまでかなりの負荷になりました。

もうひとつは当日の実際の来場者と滞在時間です。無料のイベントの場合、申し込んだけれど結局来場しなかった(いわゆるドタキャン)となるケースが多々あります。

今回は開場の収容人数に合わせて受付をしなければならなかったので、ドタキャンが多数でると会場は閑散としてしまいます。

せっかく、東京からも登壇者の方をお招きしているのに閑散として客席の前で話をしていただくのは忍びない、なんとか入って欲しいと願っていました。

受付時間も会場10:00、開演10:30というタイトなタイムテーブルにせざるをえなかったので、基調講演目当てで来られる方が多いであろう朝一番の受付をこなせるのか? というのも当日の集客に関する心配ごとでした。

結果的にはこれらもまったく問題なく、受付が混雑して来場者が滞留するようなこともなく、会場は客席もブースエリアも常に人がいる状態になりました。

受付があまりにもスムーズだったので、逆に心配になってメイン会場を確認したところ、客席はほぼ埋まっている状態で開演を迎えることができました。

●心配の種3:開催当日

開催当日は、集客以外にもいろんな心配ごとがあるものです。

パソコンもちろん、今回はアイロンを使うブースがありましたので、電源がもつのかどうか。イベント中にブレーカーが落ちたりしないだろうか。ネットワークはきちんと機能するだろうか?

来場者がトラブルが起こしたり、会場の備品を破損するようなことはないだろうか。撤収はスムーズに進むだろうか、などなど。

その中でも特に頭の痛いのがネットワークなのですが、今回は縁あって「NSC」という、ボランティアでネットワーク環境を提供するチームの支援を受けることができました。

おかげさまで、私たち実行委員はネットワークに関する心配から解放されました。ネットワークに関する技術はもちろん、機材や人員、敷設から撤収まですべてをサポートしてもらえました。

ここまで完璧に支援してくれるわけは、ネットワーク敷設のスキルを磨く場として意味があるからなんだそうです。

頼めばいつでもどこでも無料でやってくれる、というわけではないのかもしれませんが、関西で開催される多くのユーザーコミュニティイベントを支援されているようです。

NSC secretariat
http://www.nsc.gr.jp/


NSCさんの話では、ネットワークの帯域(通信できる量)不足で十分なアクセスが確保できなかったけれど、分配することで必要なところに帯域を振り分けられたとのこと、裏側ではそんな努力もあったようです。

そのおかげでネットワークは特に問題になることなく、イベントを進行させることができました。

●多くの支援に感謝

このように、多くの企業、人の支援があって「DojoCon Japan 2016」は大盛況のうちに終わることができました。

今回のイベントをきっかけに、Dojoを始めてみよう、Dojoにメンターとして参加してみようという声も聴くことができましたので、所期の目標は達成できたと思います。

また、この日にCoderDojo JapanはアイルランドのCoderDojo Foundationと正式な日本支部としての契約を成立させましたので、ますます活動は活発になってくるものと思います。

CoderDojoに関心を持ってくださった方、まずはお近くのDojoに参加してみてください、どうぞよろしくお願いいたします。

CoderDojo Japan
http://coderdojo.jp



【若林健一 / kwaka1208】
Web: http://kwaka1208.net/

Twitter: https://twitter.com/kwaka1208


CoderDojo奈良&生駒の開催予定
http://coderdojo-nara.org/

奈良:9月10日(土)午後
生駒:10月1日(土)午後