先日話題になってた「絵心がある、無い」の件。
(ネタ元がTwitterばかりですいません……)
https://togetter.com/li/1371326
「物を立体的に描けているかどうかが有無の境目」というこの説が正しいとすれば、僕は少なくとも小学校4年までは完全に「絵心がない」ほうだった。
マジンガーZなんかも正面以外から描く発想自体まったくなかった。流行ってたウォーターラインシリーズの影響で、戦艦とか空母とかゼロ戦描くんでも、真横しか描いたことなかった。
で、5年生のときか、友達のS君が「僕も描いてるよ」ってノートを見せてくれたのが、俯瞰というか斜め上からの空母の絵。ものすごい衝撃だったなあ! 天地がひっくり返るような。今まで平面的な捉え方しかしてなかったことがショックだった。
かといって、そこから立体的に捉えた絵をがんばって描くようになったかというと、そうでもなかった。立体的に描いても、楽しくなければ「遊び/娯楽」にならないから。
黒板やノートにマンガのキャラクターをめちゃ上手く描くヤツとか、純粋にうらやましいとは思った。そういえば、マンガの模写ってほとんどしたことがない。小学校時代には友達の家で見せてもらってた少年ジャンプの「トイレット博士」、メタクソ団の気に入ったコマをノート1ページに拡大して描いたくらいか。
誰かの絵そっくりに描いても、あんまり楽しくなかった。自分で考えた絵でないと。中学3年頃にマンガを描くことに興味出てから、ポーズを描く参考に、のび太やルパン三世をちょっと描いてみたことはあるけど。
マンガを描き始めてから、「表現技術」の一つとして立体的に描くことを意識し始めた感じ。「こうすればこうなる」というか、「こう描くとこう見える」っていう技術。
高校2〜3年ときにデッサンなどちょっとだけかじったけど、それもやはりあくまで「こう描いたらこう見えるはずという汎用の理屈を習得」のつもりだったもんね。
デザイン学校前後は、スーパーリアルブームもあって写真みたいに克明に描くと確実に「ウケた」。頑張って時間かけて描くのが楽しかったから、リアル傾向の絵はいっぱい描いた。
ただ、塗りは好きだけど、形を取るのはプロになってからもずっと不得意なまま。でも、「こうすればこうなる」というような理屈でずっと描いてきた。
3DCGでやるようになって理屈が不要になった。思い浮かべたそのまんまの立体を作れば、絵になるんだもん。ZBrushやModoで水を得た魚状態になったのは、そういうわけなのでしたw
いや、小5で立体的な視点にショックを受ける前から「吉井くんは絵が得意」って言われてたんだよ……。学校の絵画展とか工作なんかでも、いつも特選とか金賞とかもらってたし、小4ときには花壇を描くコンクールで県知事賞もらったことあるし。
ひょっとして「子供らしい無邪気で元気な絵」として評価されてた?w 子供が立体的だったり技法を駆使した絵を描いたら、小学校の先生に嫌われそうだな。
あと、手がちゃんと細かく適切に動かせる能力はあこがれ。細かいイラストマップを、シャーペンでどんどん描いていくような。そこは理屈で埋め合わせできない。
絵の上達って、「手が覚える(手癖に取り込む)」部分が大きいけど、不器用すぎて手癖になってくれないorz それでますます「理屈で描く」方面へ。
ところで、「絵心とは」で検索するとちょっと違って、単に絵が好きだったり得意な人(プロは含まないっぽい)かな? 僕が考える天然の素質としては「あやふやな記憶や先入観にとらわれず、ちゃんと観察できたり、適切な形をとれるように手が素直に動く」だと思う。
【吉井 宏/イラストレーター】
http://www.yoshii.com
http://yoshii-blog.blogspot.com/
全国で「クナイが落ちていた」のネタに便乗して、「マキビシ」にまで広げようとしてるツイートがあった。そういえば、近所の池にはヒシ(菱)がいっぱい生えてた。鋭い棘のついた黒くて硬いヒシの実がいくつもついてて、なるほど忍者はこれをマキビシとして使うのねと思った。
どんな形だっけ? と調べてたら、ヒシの実って食べれるんだって! クックパッドにもレシピがw クワイとか生のサツマイモのような食感で、めちゃ美味しいわけではないらしい。台湾では普通に食べられてるそう。
https://bit.ly/322pQIS
○吉井宏デザインのスワロフスキー、新製品がいくつか出ました。
・見ざる聞かざる言わざるの「三猿」
https://bit.ly/2UF4LzF
・フクロウHOOT、踊りたい気分! 「HOOT LET’S DANCE」
https://bit.ly/2Dc6p4Z
・恋に落ちたフクロウHOOTたち「HOOT WE ARE IN LOVE」
https://bit.ly/2BlyBC4