こんにちわん、コロこと川合です。今回もまた、黒田官兵衛の話を書きたいと思います。日曜夜にNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』を見てから原稿を書き始めているのがバレバレですね。今年、このままだと官兵衛話を何度も書きそうな。
◎──NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』を第五話まで見た感想
昨日が第五話だったNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、前回第三話まで見た感想が、「パッとしない」でしたが、まだあまり変わりません。序盤ですので、まあ、官兵衛が目立った活躍をしないというのもあるのですが、それはそれとしても、気に入らないところがありまして。なんというか、放送が一年もあるからって、どうでもいいような話で水増しされている感じがするんですよ、この序盤。
◎──NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』を第五話まで見た感想
昨日が第五話だったNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』、前回第三話まで見た感想が、「パッとしない」でしたが、まだあまり変わりません。序盤ですので、まあ、官兵衛が目立った活躍をしないというのもあるのですが、それはそれとしても、気に入らないところがありまして。なんというか、放送が一年もあるからって、どうでもいいような話で水増しされている感じがするんですよ、この序盤。
幼少期から家督を譲られるあたりまでの部分で、史料も主立った逸話も少なく、ほとんどを想像で描かなければいけないところだと思いますが、だからこそ、先が楽しみになるような、先々に繋がっていくような、後の官兵衛像をどこかイメージさせるような話を、自由な創作で放り込んで欲しかった。
なのに、第一話〜三話は、架空の幼なじみの女の子との架空の悲恋話で消費、第四話の嫁をとる話はまだマシかなと思いきや、ここにまた幼なじみとの話を差し込んでくる。で、第五話は、ゲストキャラしょこたんのベタな悲恋話。
どんな話だったかを簡単に書くと、官兵衛には幼なじみの女の子がいて互いに想い合っていたけれど、その子と官兵衛とでは身分の違いもあって結ばれない。そんな中、その子は官兵衛の黒田家に養女として入って主家の政略結婚の道具になることに。「嫁いだ先で幸せになるからっ」と輿入れするも、祝言の夜に夜襲にあって命を落とす。官兵衛駆けつけるも間に合わず号泣。
数年後、結婚する官兵衛。祝言の夜に嫁に「実は俺、大好きだった幼なじみと死に別れててさー」と、語り出す。嫁、ぐっと堪えて翌日二人で墓参り。
また数年後、官兵衛に子ができる。黒田家の重臣である小兵衛、うちの息子の武兵衛には浮いた話もないんで羨ましいですわーって言ってたら、どうやら、武兵衛はしょこたんと相思相愛に。よかったよかったと喜ぶ小兵衛、直後の戦で討ち死に。しょこたんに「この戦から帰ったら結婚しよう」とわざわざ死亡フラグを立ててから出陣した武兵衛、やっぱり討ち死に。しょこたん号泣。
と、こんな感じでした。ちなみに、しょこたんはもうこの先、出てきません。着物姿似合ってたのになー。しょこたんの無駄遣い。
もちろん、平行して物語の本筋もそれなりに進んではいるのですが、それらのエピソード、本当に必要だったのかと甚だ疑問。岡田准一を目当てに見ている女性視聴者が戦乱に退屈しないように、適当に恋愛話でも突っ込んどけって、そんな感じの底の浅さが鼻につくというか。馬鹿にしてるのかと。
一年も続くドラマなのに、最初の一か月で先行き不安にさせてどうする。岡田准一がかっこよく頑張っているだけに、残念です。
あと、これは笑えるレベルの話ですが、日曜日に放送をお知らせしてくるLINEの番組公式アカウントが、毎回「今日はこんな話だよ」って説明の中で地味にネタバレしてきます。(笑)
まだまだ序盤、ここからにまだ期待を残して、来週以降も見ますけどね。逆に、ここまで見ていなかった方は、気にせずに次回から見始めて問題ありません。史実上ではそろそろ面白くなってくるところです。
◎──青空文庫で先を知る
さて、そんな黒田官兵衛ですが、実在した歴史上の人気者ですので、この先の大まかな話は知ろうと思えば知ることが出来ます。手っ取り早いところでは、Wikipediaで「黒田孝高」の項を見れば、生涯が分かります。それではちょっと味気ないという方は、官兵衛を題材にした小説などを読んでください。山ほどありますので、オススメをひとつご紹介。
私もあれこれ数多く読んだわけではありませんが、一冊薦めるならとりあえず、これ。吉川英治『黒田如水』です。タイトルは「如水」と出家後の号ですが、中身は小寺の家臣時代から、有岡城での幽閉を経て、小寺が滅びるところまで。ずっと「官兵衛」です。
オススメの理由の一番は、もちろん吉川英治が描き出す生き生きとした官兵衛ですが、同じくらい大きな理由としては、青空文庫で無料で読めること。没後50年を一昨年迎え、吉川英治の作品群はパブリックドメインに。Kindleにも、青空文庫版が無料で出ていますので、とりあえず読んでみてください。
青空文庫では、同じく『黒田如水』のタイトルで、坂口安吾の作品がありますが、こちらはまた違った官兵衛像が描かれています。続けて読むと、その差に驚くかも知れません。史料から従来言われていた姿はどちらかといえば、この坂口安吾版が近いかも。
ただこの坂口安吾の『黒田如水』は、とっても短い。坂口安吾がその後に書いた『二流の人』の、下書きといった感じです。その『二流の人』も、短編ですけども。短いですし無料ですし、坂口安吾の描く黒田官兵衛もオススメですが、先に読むなら吉川英治です。描かれている時代が、両者被っていないので、それもまたちょうどいいところ。
小説以外でのオススメは、前回も触れた宮下英樹の漫画『センゴク』。ただ、こちらは主役が仙石権兵衛で官兵衛はなかなか出てこない上、まだ連載中で、やっと山崎の戦いをしているところ。官兵衛モノとしてオススメと言うよりは、単に私の好きな戦国漫画、というだけです。
◎──結局、本が好き
大河ドラマを軽くdisりつつ吉川英治をオススメした今回ですが、結局のところ、そもそも私はドラマより本が好きなんですよね。身も蓋もないというか、それ言ったらお終いな感もありますけれど。ドラマ、じれったいんですよ。じっとテレビの前に小一時間釘付けにされるし。自分のペースで物語を読み進めたい。
ドラマもいいけど、みんな、電子でも紙でもいいから、本を読もう!(笑)
【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
< https://www.facebook.com/korowan
>
< https://www.facebook.com/caputllc
>
< http://manikabe.net/
>
いつの間にか、まにころ50回だ。
なのに、第一話〜三話は、架空の幼なじみの女の子との架空の悲恋話で消費、第四話の嫁をとる話はまだマシかなと思いきや、ここにまた幼なじみとの話を差し込んでくる。で、第五話は、ゲストキャラしょこたんのベタな悲恋話。
どんな話だったかを簡単に書くと、官兵衛には幼なじみの女の子がいて互いに想い合っていたけれど、その子と官兵衛とでは身分の違いもあって結ばれない。そんな中、その子は官兵衛の黒田家に養女として入って主家の政略結婚の道具になることに。「嫁いだ先で幸せになるからっ」と輿入れするも、祝言の夜に夜襲にあって命を落とす。官兵衛駆けつけるも間に合わず号泣。
数年後、結婚する官兵衛。祝言の夜に嫁に「実は俺、大好きだった幼なじみと死に別れててさー」と、語り出す。嫁、ぐっと堪えて翌日二人で墓参り。
また数年後、官兵衛に子ができる。黒田家の重臣である小兵衛、うちの息子の武兵衛には浮いた話もないんで羨ましいですわーって言ってたら、どうやら、武兵衛はしょこたんと相思相愛に。よかったよかったと喜ぶ小兵衛、直後の戦で討ち死に。しょこたんに「この戦から帰ったら結婚しよう」とわざわざ死亡フラグを立ててから出陣した武兵衛、やっぱり討ち死に。しょこたん号泣。
と、こんな感じでした。ちなみに、しょこたんはもうこの先、出てきません。着物姿似合ってたのになー。しょこたんの無駄遣い。
もちろん、平行して物語の本筋もそれなりに進んではいるのですが、それらのエピソード、本当に必要だったのかと甚だ疑問。岡田准一を目当てに見ている女性視聴者が戦乱に退屈しないように、適当に恋愛話でも突っ込んどけって、そんな感じの底の浅さが鼻につくというか。馬鹿にしてるのかと。
一年も続くドラマなのに、最初の一か月で先行き不安にさせてどうする。岡田准一がかっこよく頑張っているだけに、残念です。
あと、これは笑えるレベルの話ですが、日曜日に放送をお知らせしてくるLINEの番組公式アカウントが、毎回「今日はこんな話だよ」って説明の中で地味にネタバレしてきます。(笑)
まだまだ序盤、ここからにまだ期待を残して、来週以降も見ますけどね。逆に、ここまで見ていなかった方は、気にせずに次回から見始めて問題ありません。史実上ではそろそろ面白くなってくるところです。
◎──青空文庫で先を知る
さて、そんな黒田官兵衛ですが、実在した歴史上の人気者ですので、この先の大まかな話は知ろうと思えば知ることが出来ます。手っ取り早いところでは、Wikipediaで「黒田孝高」の項を見れば、生涯が分かります。それではちょっと味気ないという方は、官兵衛を題材にした小説などを読んでください。山ほどありますので、オススメをひとつご紹介。
私もあれこれ数多く読んだわけではありませんが、一冊薦めるならとりあえず、これ。吉川英治『黒田如水』です。タイトルは「如水」と出家後の号ですが、中身は小寺の家臣時代から、有岡城での幽閉を経て、小寺が滅びるところまで。ずっと「官兵衛」です。
オススメの理由の一番は、もちろん吉川英治が描き出す生き生きとした官兵衛ですが、同じくらい大きな理由としては、青空文庫で無料で読めること。没後50年を一昨年迎え、吉川英治の作品群はパブリックドメインに。Kindleにも、青空文庫版が無料で出ていますので、とりあえず読んでみてください。
青空文庫では、同じく『黒田如水』のタイトルで、坂口安吾の作品がありますが、こちらはまた違った官兵衛像が描かれています。続けて読むと、その差に驚くかも知れません。史料から従来言われていた姿はどちらかといえば、この坂口安吾版が近いかも。
ただこの坂口安吾の『黒田如水』は、とっても短い。坂口安吾がその後に書いた『二流の人』の、下書きといった感じです。その『二流の人』も、短編ですけども。短いですし無料ですし、坂口安吾の描く黒田官兵衛もオススメですが、先に読むなら吉川英治です。描かれている時代が、両者被っていないので、それもまたちょうどいいところ。
小説以外でのオススメは、前回も触れた宮下英樹の漫画『センゴク』。ただ、こちらは主役が仙石権兵衛で官兵衛はなかなか出てこない上、まだ連載中で、やっと山崎の戦いをしているところ。官兵衛モノとしてオススメと言うよりは、単に私の好きな戦国漫画、というだけです。
◎──結局、本が好き
大河ドラマを軽くdisりつつ吉川英治をオススメした今回ですが、結局のところ、そもそも私はドラマより本が好きなんですよね。身も蓋もないというか、それ言ったらお終いな感もありますけれど。ドラマ、じれったいんですよ。じっとテレビの前に小一時間釘付けにされるし。自分のペースで物語を読み進めたい。
ドラマもいいけど、みんな、電子でも紙でもいいから、本を読もう!(笑)
【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
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いつの間にか、まにころ50回だ。