世界三大高級時計メーカーのひとつとされるオーデマ・ピゲは、企業哲学「美は純粋で一糸乱れぬ線に表現される」「常に革新的かつ卓越した存在であれ」を掲げ、革新と芸術的完成度を追求する姿勢を貫いています。
●高級時計ブランド
日本で「高級時計」といえば、ロレックス、オメガがよく知られています。実際にこの二つのブランドは長く高い人気を維持しており、市場での流通量も多く、相場も日本以外(正確にはアジア以外)とは少し異なった状況にあります。
●世界三大高級時計メーカー
一方、世界で「三大時計メーカー」といえば、パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンに加えて今回ご紹介するオーデマ・ピゲが含まれます。他のブランドの腕時計に比べると、価格も飛び抜けて高くなっていますが、それに見合うだけの価値が備わっているということでしょう。
●創業
オーデマ・ピゲは代々時計職人の家系にあったジュール・オーデマと、小学校の同窓生でもある時計工芸家のエドワール・ピゲによって創業されました。多くの有名時計メーカーが集まるスイス、ジュウ渓谷のル・ブラッシュの工房からスタートし、現在もそこを本拠地としています。
●複雑高級腕時計専門
当初から複雑高級時計の専門ブランドを目指す意識が高く、部品製造から組み立てまでを一貫して行う生産体制を実現しました。同じく創設時よりマイスター育成のための工芸家養成システムを完備、運営しており、現在に至ります。
スイスの有名時計メーカーでは珍しく、創業以来、代々家族経営を貫いているブランドでもあります。
●時計師の養成
オーデマ・ピゲは複雑機構の開発を得意とし、これまでに数々の名機を世に送り出してきました。
オーデマ・ピゲの誇る時計工芸家養成システムは、若い職人たちが工房で働きながら、先人たちの培ってきた技術を学べ、デザインからムーブメントや部品の製作、装飾に用いるダイヤモンドの検品に至るまで、自社の専門家が一貫して作業を行うことを可能にしています。
●徹底したマニュファクチュール精神
ムーブメントの開発と製造を専門に行う子会社「AP Renaud et Papi(ルノー・
エ・パピ)」を2002年に設立。
こういった徹底したマニュファクチュール精神こそが、伝統技術を活かしながら常に高品質の時計を生み出せる理由なのです。伝統的工芸技術と斬新なデザインの融合、これがオーデマ・ピゲを世界最高級ブランドのイメージへとつながっています。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。