世界最古の時計ブランドとして知られる「ブランパン」。
ともすれば地味とも評価される見た目の外装に、驚くべき複雑さのムーブメントを組み込んでいるのが特徴です。創業以来、一貫して機械式時計のみを作り続けている頑固さは古豪ならではといったところでしょうか。
●世界最古の時計ブランド
ブランパンの創業は1735年。時計製造業の将来性をいち早く見抜いた、ジャン・ジャック・ブランパンによって歴史をスタートさせました。
これは時計の商業生産のスタートでもあり、ブランパンは世界最古の時計ブランドとして知られています。職人気質と新しい感覚のバランスがよく、堅実な時計作りは高く評価されました。
●脱進機の進化
脱進機とは、動力が与えられた振り子やテンプの指導を持続させるために、間欠的な力を与える装置です。時計の主要なパーツの一つで、製造や組み立ての難度、耐久性について大きく影響を与える部品です。
フレデリック・ルイ・ブランパンは、旧来のシリンダー脱進機を現在と同様のアンクル脱進機に進化させることで、時計製造業界に大きな変革をもたらしました。
●買収
19世紀後半になると時計業界の工業化はさらに進み、手工業のみで生産していた多くの工場が閉鎖に追い込まれました。工場の近代化は生き残るために不可欠でしたが、ブランパンは何とか乗り切ることが出来ました。
しかし、1970年代にはクオーツショックの影響で経営が悪化し、オメガを中心としたスイス時計産業組合に買収されてしまいます。
●再興
1983年にジャン・クロード・ビバーがフレデリック・ピゲ社の協力を得て、ブランパンの再興に着手し、ブランドとして復活を果たしました。
再興後、数億円を投じて製作したエボーシュはクロノグラフ、スプリットセコンドクロノグラフ、ミニッツリピーターなどに使用できる多用途発展型のムーブメントでした。
ムーブメントを大切にする姿勢を改めて打ち出しながら、現在も時計製作が続けられています。
●マスターピース・コレクション
ウルトラスリム、ムーンフェイズ、パーペチュアルカレンダー、スプリットセコンドクロノグラフ、トゥールビヨン、ミニッツリピーターの6モデルを集めた「マスターピース・コレクション」が1990年に完成。
それまで、これらの時計をデザイン、製作できるかどうかで時計マイスターと呼ばれるに値するかどうかが判断された、高い技術を要するモデルです。これらの機能を全て搭載した、グランドコンプリケーションも開発しています。
●機械式時計のみを製造
「文化財としての時計作り」を受け継いでいくポリシーのもと、創業から今日まで、機械式時計のみを製造しています。また「革新を通して時計製造の伝統の価値を増大させる」という精神も併せ持っており、過去に失われた時計技術の復活にも積極的に取り組んでいます。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。