腕時計には、時刻の表示以外の様々な機能を持たせることができます。使用目的やシーンにあわせて、いろいろな腕時計が存在します。その一部をご紹介します。
●ダイバーズウオッチ
腕時計はガラス、パッキン、ケース構造の工夫などにより防水性能が高めてあるものが多いです。そのうち、150m以上の防水性能を持つ物が「ダイバーズウオッチ」に分類されます。中には3,000mや5,000mの防水を謳う腕時計も存在します。
この「オーバースペック感」は、腕時計の魅力の一つでもあります。
●ワールドタイムウオッチ
複数の時刻を表示することができる機能が付いた腕時計です。24時間で一周するGMT針が組み込まれたタイプ、また主要な都市名や国名をベゼルなどに表示して時差を示すものがあります。
●ドクターズウオッチ
秒針を大きく独立させた腕時計です。一般的には医者が脈を測るのに便利であることが名前の由来のようですが、一方で使用者に医者を含めた富裕層が多かったことに由来するともいわれています。
●方位測定ウオッチ
北を示す小さな針のついた腕時計です。時針を太陽の方向に向けると、前述の針の指す方向が北となります。これは普通のアナログウオッチでも近いことができますが、方法については検索してみてください。
●コンパスウオッチ
コンパス機能を備えた腕時計です。磁力の影響を受けやすい機械式時計と、微弱な磁力を感知するコンパス、この双方を同時に存在させるために、耐磁性の高いケース素材が使用されます。
●メメントダイアルウオッチ
ある時刻をインダイアルに表示しておくことのできる腕時計です。約束の時間や薬をのむ時間などをメモしておくために使います。音の鳴らないアラーム時計、といったところでしょうか。
●クロノグラフ(ナビゲーションウオッチ)
航空機器の精度をサポートする腕時計です。クロノグラフ機能に加えて円形計算尺を備え、速度や燃費などを計算できます。アヴィエーションウオッチとも。
●クロノグラフ(プロダクションカウンティングウオッチ)
工場などの大規模な生産現場で、生産効率や生産ペースを計算できます。使う場所や状況が限定されており、腕時計のもつパーソナル性をよく表す例です。
●クロノグラフ(アズモメーターウオッチ)
主に医療現場で使用された、呼吸数を計測できる腕時計です。前述のドクターズウオッチとは異なる機能に特化した腕時計です。パルスメーターウオッチという、脈拍数を計測できる腕時計も存在します。
●クロノグラフ(マルチパーパスウオッチ)
ダイアルやベゼルに複数の目盛りが刻まれており、上記の腕時計に備えられた機能を複数備えています。
ではこれでいいのでは、というとそうでもなく、腕時計に求められる視認性の高さと機能を両立するには。機能特化型の腕時計の方が良いようです。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。