皆さんが腕時計を買おうと思い立ち、時計販売店に行くと、クオーツ時計と自動巻時計以外の時計は販売されていない、といっても過言ではありません。クオーツ時計と自動巻時計のよくあるトラブルをまとめました。
●クオーツ時計
現在、もっとも一般的な時計である、「クオーツ時計」の修理についての解説です。
・電池:電池を交換したい
多くの場合、クオーツ時計の不動の原因は電池の消耗です。特殊なダイバーズウオッチなどを除き、電池交換は街の時計販売店や時計修理店などで簡単に行うことが出来ます。
丁寧な修理店では電池交換の際に動作の確認、パッキンの交換、簡単な清掃も行ってくれるでしょう。専用の工具があれば、自分で電池交換をすることも出来ます。
・電池:電池の消耗が早い
近年発売されたクオーツムーブメントの腕時計は、一度電池交換をすると2年〜3年程度は動作します。液晶表示のモノでは10年前後稼動するものも珍しくありません。
電池交換後、一か月ほどで電池切れとなる場合は、回路の不具合が考えられます。不具合の内容次第では修理も可能ですが、最悪の場合回路全体の交換が必要です。
・電池:電池から液漏れが発生した
電池が液漏れすると、電池が使えなくなるばかりか、腕時計本体にまで影響を及ぼします。長い間使わない時計は電池を外しておくと、クオーツムーブメントが長持ちするといわれています。
・電池:ボタン電池対応表
日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジア地域のボタン電池のサイズ等を調べることが出来ます。
各社ボタン形・コイン形電池の型番、対応表
http://www.maxell.jp/consumer/button/search.html
・動作:動かない
クオーツ腕時計の不動の多くは電池交換で直りますが、直らない場合は回路の損傷や接触部のゴミ詰まりが考えられます。
・動作:秒針が2秒おきに動く
クオーツ腕時計の中には、電池不足を秒針の運針で知らせる物があります。ムーブメントにもよりますが、2秒おきに運針したり、ふとみると動いていないのに振動を与えると正しい時刻を表示したりする場合は、腕時計からの電池不足を示す合図です。
クオーツムーブメントの寿命は、一般的に10年程度と言われています。機械式時計とは異なり、一度壊れると部品を交換して修理することが難しいため、長く使うには予備のムーブメントを確保しておくか、動作させずに保管しておく方が良いでしょう。
●自動巻機構
現在販売している機械式時計の多くは「自動巻」の機能を備えています。自動巻機構に発生したトラブルについての解説です。
・異音:シュルシュルと音がする
自動巻のローターが回転する際、音を伴って回るものもありますが、それまでなかった音がするようになった場合、ローターとケース内部やムーブメントの一部が接触している可能性があります。ローターのゆるみやゆがみ、部品の外れがを疑いましょう。
・異音:ブルンブルンと音がする
竜頭を使って手巻きで巻上げたり、軽くケースを振っただけでも高速で回転する音が聞こえる場合があります。
これはローターの回転が好調である場合と、逆に油切れで不調になっている場合があります。あまりにも大きな音の場合は確認や調整が必要でしょう。
・異音:コトリコトリと音がする
自動巻の時計で半回転タイプのものは、ローターが「回転運動」ではなく「往復運動」です。古い時計に多く見られる仕様です。ローターが往復運動する際、ケース内部で極軽い衝撃があることを感じるが、半回転式の特徴なので問題はありません。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。