腕時計百科事典[72]腕時計と掛時計
── 吉田貴之 ──

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腕時計の販売や修理をしていると、掛時計や置時計について問われることも少なくありません。正直興味の範疇からは外れていますが、実際に掛時計を選ぶ機会があると、それなりにこだわりをもって選ぶようにしています。腕時計好きの経験から、実用的な掛時計の選び方について考えました。





▽置時計と掛時計

「腕時計ではない時計」にもいろいろありますが、家庭でみられるのは棚などに置いて使う「置時計」と、壁などに掛けて使う「掛時計」に大別できます。今回は「掛時計」について考察しています。

▽大きさ

掛時計のサイズは、概ね最長の辺や径が30cm前後であることが多いようです。おそらく20畳程度までの部屋であれば、これで問題ないはずです。掛時計のサイズで迷ったときは「大きい方」を選ぶのが正解です。なお、針の可動範囲が1mにも及ぶ、デザイン性の高い掛時計も販売されています。

▽表示方法

腕時計と同様に、掛時計にもアナログ表示のものと、デジタル表示のものがあります。メリットやデメリットも腕時計の場合と同じで、ぱっとみて時刻がわかるのがデジタル表示、任意の時刻間の時間差がわかりやすいのがアナログ表示です。

デジタル表示のものは液晶のコントラストが高いか、LEDなどで発光するタイプのものでなければ、広い部屋では使いづらいかもしれません。

▽駆動方式と精度

掛時計でおすすめなのはクォーツ式、あるいは電波式のものです。掛時計では、サイズが大きくなるほど設置場所が高所になりますので、運用やメンテナンスになるべく手間がかからないことが重要です。毎日手巻きをしなければいけないとか、月に一回時間を調整しなければいけないものは論外です。

▽デザイン

掛時計は部屋の印象に大きく影響を与えます。センスの良い家具や高額な家電を揃えていても、掛時計のデザインがイマイチだと残念です。

腕時計同様、掛時計にも「視認性」が求められます。デザインに凝りすぎた時計では、無用の長物となってしまうでしょう。時計として最適なデザインで、なおかつ部屋の雰囲気に合うものを選びましょう。

▽価格

掛時計は買い換える頻度がそれほど高くないと思いますので、お気に入りのものを時間をかけて探しましょう。気に入ったものが少し高いと感じても、使用する年数を考えると割があうはずです。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。