●気が進まなかったシド・ミード展
平日としては最終日の先週金曜、アーツ千代田 3331の「シド・ミード展」に行ってきた。
いや、スルーする気満々だったんだけど、みなさんFacebookなどで絶賛してたり、「この展覧会に行かなければ今後メカデザインを語る資格はない」とか書いてる人がいたり、プレッシャーが強いw
(メカデザインはともかく)見に行かずに何か言うの気が引けるというか、ずっと後悔し続けるのもイヤだし。しかたなく出かけた。
そりゃもう、シド・ミードといえば、「スターログ」誌でSFビジュアルにあこがれたのがきっかけで、イラストレーターになった僕としては、「ブレードランナー」の頃から「神々」のひとり。画集も「センチネル」と「オブラゴン」買ったし。金属や自然の描き方なんかけっこう真似した。
「センチネル」表紙の原画もあった!
「センチネル」は2008年の本棚まるごと処分大会と、その後の書籍自炊大会を生き残って、まだ持ってるくらいには好きなんだよなあw (今、昔から持ってて残ってる画集は20数冊しかない。ギーガーのでかい画集などもみな処分)
ただ、初期に好きになったものにありがちだけど、なんか気恥ずかしい感を伴う。僕的にはミュシャとかそうだし、もっと言えば生頼範義もそうかも。
なんちゅうか、70年代後半〜80年代前半にかけての「そういうものを好きになったスタート地点」から一生懸命に離れようともがき続けて、自分の世界を作ってきたわけで。
SFやメカは80年代に置いてきた僕的に、「いまさらシド・ミードを振り返っていいのか?」感は大きかった。30年以上前の感覚が蘇ってしまうのは、ある意味恐怖でもあるのだ。まあ杞憂だったけどねw 行ってよかった。ケリがついた気分。
さすがに、デザインしたモノをドラマチックな「絵」として見せる力量には、ひれ伏すしかない。ほんとにカッコいい。ガッシュの筆跡とか生き生きしてる。
工業デザイナーの余技がたまたまブレイクした人なイメージだったけど、もう純粋に映画とかのプロダクションデザイナーというか、コンセプトデザイナーの人として捉えることにする。
プロダクションデザインという活躍の場を得て、彼自身が考えた未来をビジュアルとして提示できたんだな。それがそのまま現代に自然に溶け込んでる。
70年代以前に描かれたデザインも古びてなく、40〜50年たってても未来のままってところがすごい。(同じく未来的イラストの長岡秀星も活躍の分野次第でシド・ミード以上にイケたかも、と思った)。
三連作をつないだ巨大プリントは見応えあったなあ。色調はぜんぜん派手に変えてあったけど、シド・ミードの未来像の集大成のようだった。
●Excelの行数が一致!w
下矢印キーを9時間36分押し続けて到達した「Excelの底」が「104万8576行目」だそう。ギズモード「ヒーロー誕生! Excelの底を見た男」
https://bit.ly/2QJwn6h
これ、昨年書いた「日付欄の自動作成を試してみたら、西暦4888年11月25日木曜日まで作られてて、104万8576行あった」と完全一致ww
https://bn.dgcr.com/archives/20180926110100.html
日付をどこまででストップするか設定しないとそうなる。「104万8576行」って何だろう? たぶんデータ格納のビット数の何かかな?
そもそも下矢印キーを押し続けなくても、「最下行に移動」のキーボードショートカットを使えば一瞬なんだけどねw
【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/
一部を除き写真撮り放題な展覧会っていいね(スマホやタブレット等のみ。ちゃんとしたカメラは使用不可)。観客の反応がスマホを構える動作としてわかるのが面白い。その意味で、おしゃべりし放題も希望!
○吉井宏デザインのスワロフスキー、新製品がいくつか出ました
・見ざる聞かざる言わざるの「三猿」
https://bit.ly/2UF4LzF
・フクロウHOOT、踊りたい気分! 「HOOT LET’S DANCE」
https://bit.ly/2Dc6p4Z
・恋に落ちたフクロウHOOTたち「HOOT WE ARE IN LOVE」
https://bit.ly/2BlyBC4