こんにちは、若林です。
今回は「新型コロナウイルスが変える社会」について、「住」をテーマに自分の考えを述べていきたいと思います。
過去3回の記事については、こちらをご覧ください。
新型コロナウイルスが変える社会
https://bn.dgcr.com/archives/20200519110100.html
新型コロナウイルスが変える社会・衣
https://bn.dgcr.com/archives/20200602110100.html
新型コロナウイルスが変える社会・食
https://bn.dgcr.com/archives/20200616110100.html
●「住」に関する短期の変化
新型コロナウイルスが「住」に対して与えた影響として顕著だったのは、自宅におけるリモートワークやリモート授業環境です。
リモートワーク、在宅勤務が始まったものの、作業する場所がない、机がない、椅子がない、という方が多かったと聞きます。
確かに自宅で仕事をしなければ、自分の部屋、机と椅子はコストでしかありません。やむなく、ダイニングテーブルや子供の学習机で仕事をした方も多いでしょう。リモートワークに必要な環境を持っているという方は、少ないことが明らかになったというわけです。
オンライン会議やオンライン飲み会を、リビングでやって怒られたという話も聞きます(笑)。
机や椅子は購入すればいいのですが、住む場所を変えたり部屋を増やすということは簡単にはできません。既存の部屋を使うか、物置の一角を片付けて自分用に確保するかなどして、当面はやり過ごすことになりそうですね。
●「住」に関する長期の変化
一方の長期の変化として、若い人が地方移住を志向しているという話題を見かけます。地方在住者としては、一極集中が解消されればいいなとは思うものの、現実的には難しいのではないかなというのが、正直な見方です。
地方は都会に住み慣れた若い人にとっては不便です。その土地ごとの独特な文化もあります。最初の頃はもの珍しさも手伝って地方移住が起こるかもしれません。
その後、比較的動きやすい若い人(とくに結婚前)は、地方の不便さや独特の文化を嫌って、また都会に戻る動きも出てくるでしょう。結果的に、地方移住は一時のブームで終わり、元の状態に戻るのではないかなというのが私の見方です。
ただし、地方移住がまったく起こらないというわけではありません。いくらかの移住は起こり、定着はするでしょうけれど、その結果として人が減るのは都市部から1時間半〜2時間程度の、ギリギリ通勤圏内の地方都市だと考えます。
このエリアに住んでいる方の多くは、都市部(都内など)で働いてるけど都市部は高くて住めないので、通勤時間を我慢して地方都市に住んでいるという方。(もちろん、みんながみんなではないと思いますが)
リモートワークが一般化すれば(間違いなくすると思います)これからの働き方や生き方を考えた結果、もっと地方に移り住む人が増えるだろうという見方です。あるいは逆に、思い切って通勤負担の少ない都市部に住まいを移す方に舵を切るという、二極に分かれるように思います。
簡単には変えられない「住」だからこそ、大きな変化がでてくるのではないでしょうか。
【若林健一 / kwaka1208】
https://crssrds.jp/aboutus/