グラフィック薄氷大魔王[621]ペンの持ち方フォーム改造 4回目
── 吉井 宏 ──

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●ペンの持ち方フォーム改造 4回目

板タブ。ペンの持ち方のフォーム改造は、十数年前から3回にわたってやってきた。改造直後は「今までと違ってぜんぜん描きやすい!」とか思うけど、次第に満足できなくなってくる。

グラフィック薄氷大魔王[130]鉛筆の正しい持ち方
https://bn.dgcr.com/archives/20080402140200.html


グラフィック薄氷大魔王[473]ペンの持ち方のフォーム改造再び
https://bn.dgcr.com/archives/20160420140100.html


グラフィック薄氷大魔王[520]ペンの持ち方のフォーム改造、3回目
https://bn.dgcr.com/archives/20170517110100.html


とにかく、描画面上(つまりリアルサイズ)で3〜5cm程度の丸をクルッと描いたとき、ちゃんと円形にならずに歪むのだけは修正したい。

先日から持ち方をいろいろ変えて丸を描いてて気が付いたのは、「人差し指」がジャマをしてるってこと。ペンに人差し指が接触しないように、親指と中指だけで挟むようにして描くと、丸が歪まないようだ。あれ? 描けちゃう! って驚き。

ただし、可動範囲が狭いので大きな丸は描きにくいのと、正確に動かせる代わりに筆圧をかけにくい。普段の「肩から腕全体を動かす方式」はペンの持ち方は関係ないので、「肩から動かしつつ、細かく描く時は人差し指を使わない」がいいかも。この持ち方に慣れるか、しばらくやってみる。





● WACOM Cintiq 新しい22インチ

なぜフォーム改造か? というと……。今、WACOMの液タブは一台もなく、液タブが必要な場合はiPad Pro 12.9+Apple Pencilを使ってる。しかし、肩から動かして描くには狭すぎる。

かといって、Cintiq 27インチを始め数々のCintiqに慣れずに、涙を飲んで手放した悔しさ(w)を思い出すと、大型液タブをもう一度導入するのは精神的にキツい。首が痛くなるのも懲り懲りだし。

そんなところに「Cintiq 22」の発売。「Pro」がつかないリーズナブルCintiq。22インチ(正確には21.5インチ)なら大きすぎないし、筐体も小型で手軽。昔の15・17インチCintiqと同じ使いやすい可変スタンドが復活。これならほしい!
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1196367.html


……と思ったけど、今までの液タブと同じ運命をたどる可能性大って考えると躊躇する。そんなわけで、板タブIntuos Proの描きやすさを、あらためて追求してみようと思ってフォーム改造に取り掛かったのでした。

● 2Dスケッチの魅力

仕事で、TDWキャラのポーズや表情のバリエーションを作成するために、半日かかって十数点のスケッチを綿密に描いた。次に丸一日かけて、Modoでスケッチのとおりにポーズや表情など作成した。う〜〜ん……。

確かに線画スケッチのほうが面白みがあるよなあ。TDWキャラの完成3Dと2Dのカラーラフの比較画像をfacebookにアップすると、必ずコメントに「2Dのほうが面白い」って書かれるのだw 3Dの作業がまるまるムダじゃん。
https://yoshii-blog.blogspot.com/search/label/TDW_sketches


2Dスケッチの面白みを3Dで表現するのは、たいてい「元があっての再現」になってしまうため、パワーが落ちるのはわかる。手間も半端なくかかるし。

何なら、スケッチをそのまま色つけてフィニッシュってことにしちゃっても悪くないなあw やっぱ2Dもやりたいかも。今後に向けて。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


デジクリ夏休みに気づかず、7月末に「来週バタバタするから次回分も今のうちに書いておかねば」って急いで書いたのでした。一回分、得したw

○吉井宏デザインのスワロフスキー、7月半ばに出た新製品4つ。

・幸運の象 LUCKY ELEPHANTS
https://bit.ly/30RQrqV


・HOOT HAPPY HALLOWEEN 2019年度限定生産品
https://bit.ly/2JZVVcm


・SCS ペンギンの赤ちゃん PICCO
https://bit.ly/2JStbC4


・SCS ペンギンのおばあちゃん
https://bit.ly/2YbmnJ7